僕たちは、さきの世では、狼煙を上げて、互いを確認しあっていたんでしょうね

　顔を合わせることも無く、そのもどかしさと、狼煙の単純さを、愛していたのでしょうね

　そして、来る世では、Web11.0が大流行で

　脳をPCに押し当てて、ごにょごにょ、傍から見れば廃人みたく

　独り言を、お互いに、呟いているんでしょうね

　僕たちは、さきの世では、狼煙を上げて、互いを確認しあっていたんでしょうね

　顔を合わせることも無く、そのもどかしさと、狼煙の単純さを、愛していたのでしょうね

　そして、来る世では、Web11.0が大流行で

　脳をPCに押し当てて、ごにょごにょ、傍から見れば廃人みたく

　独り言を、お互いに、呟いているんでしょうね

　彼方の人たちを、羨ましく、眺めている

　しかし、眼前には、数百度の高熱の、油の川

　橋は、上流100km先

　免許は、持っていない

　独り言を、手繰り寄せる

　「あんなものは、欲しくないし、彼奴等だって、こっちを羨ましいに、違いない」

　「The Straight Story」を、思い出す

　「御伽噺に憧れている、暇は無い」

　彼方の人たちを、羨ましく、眺めている

　しかし、眼前には、数百度の高熱の、油の川

　橋は、上流100km先

　免許は、持っていない

　独り言を、手繰り寄せる

　「あんなものは、欲しくないし、彼奴等だって、こっちを羨ましいに、違いない」

　「The Straight Story」を、思い出す

　「御伽噺に憧れている、暇は無い」

　間抜けに晴れた、青空を眺めている

　落とし穴に、嵌ってしまった

　なんで、こんなところに、穴なんか、掘るんだろう？

　スポッと、いい感じに、バンザイアタック

　大声を出しても、誰も、気づきそうに無い

　いや、むしろ、気づいて欲しくない

　間抜けに晴れた、青空を眺めている

　落とし穴に、嵌ってしまった

　なんで、こんなところに、穴なんか、掘るんだろう？

　スポッと、いい感じに、バンザイアタック

　大声を出しても、誰も、気づきそうに無い

　いや、むしろ、気づいて欲しくない

　世界は、不完全であることを、止めようとしない

　円形の、砂の塊が、音も無く、静々と、上昇する

　空しい雷鳴と、共に

　黒雲に固められた視界

　石の連なりが、地の果てまで続く

　補充された砂

　息をするような動きを見せる

　俺は、此処から生まれたのか？

　暗闇が、雄弁になろうとする

　世界は、不完全であることを、止めようとしない

　円形の、砂の塊が、音も無く、静々と、上昇する

　空しい雷鳴と、共に

　黒雲に固められた視界

　石の連なりが、地の果てまで続く

　補充された砂

　息をするような動きを見せる

　俺は、此処から生まれたのか？

　暗闇が、雄弁になろうとする

　包みを、開く

　其処には、何が入っていると思う？

　灰色の天井から、滴が、ポタリ、ポタリ

　廃人を生み出す、意味の無さ、と言えば

　鉄格子が、日光を、網焼き

　口を開くには、それ相応の、不信心

　襤褸切れに、包まる

　暖かい、スープの連想

　そうだった、忘れてた

　本当に、望んでいたもの

　包みを、開く

　いや、その包みこそが、欲しかったもの

　未だに、そうじゃない

　語感を、捕獲する

　手を、伸ばす

　これが、俺の世界

　この中だけは、俺の世界

　包みを、開く

　其処には、何が入っていると思う？

　灰色の天井から、滴が、ポタリ、ポタリ

　廃人を生み出す、意味の無さ、と言えば

　鉄格子が、日光を、網焼き

　口を開くには、それ相応の、不信心

　襤褸切れに、包まる

　暖かい、スープの連想

　そうだった、忘れてた

　本当に、望んでいたもの

　包みを、開く

　いや、その包みこそが、欲しかったもの

　未だに、そうじゃない

　語感を、捕獲する

　手を、伸ばす

　これが、俺の世界

　この中だけは、俺の世界