（このエントリは「Mio&Rumy ～リスペクト紀行～」の「飛べない鳥の羽根は」に触発を受けて書かれた）

　消化試合だから気楽なんだと思ってたいが、
　打席にすら立てないことは見て見ぬfree

　好物だからってヒマワリの種を噛み続けているわけじゃない
　いつまで、いつまで自分の汗臭さを憎み続ければいい

　判を押したような野次、ボールボーイの背後には輝ける未来
　他人ごとのスコアボード、スクリーンセーバーの様相

　衆人環視の暇人は、真剣そうな顔をしている
　顎を乗せられたバットだけは、それが演技だと知っている

　何かが上手くいっていないと思ったのは初めてではない
　全てがあるべき姿でいるわけではないとシワに刻まれて
　手遅れなんだって言う必要はないんだよ
　ここで目も当てられない現実を見てきたんだからさ

　無気力が問いただされることもされず大掛かりな演劇
　誰もがありふれたセリフを吐くことを厭わない

　それは、偽ることが元々の目的だったんじゃないかと
　誰かが思い始めたが最後、お化け屋敷の白々しさで

　お互いに気づかないフリをするのが目的と化して
　一億総リアクション芸人、一億総ツッコミ待ち

　それは素晴らしくない未来を語ろうぜ、ビールの売り子に
　言い訳だらけの人生にはお似合いだ、こんな人生だけは送りたくないと思っていたのにな

　キミは、全ては見聞きしてきたことだと言う
　オレだって、キミが読んできた本は読んできたんだぜ
　そこに、オレ以外の男がいたって理由は聞きたくないよ
　だけど全ては手遅れだってことは言わずにいてくれよ

I Know That Name

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